新築の登記の基本|表題登記と保存登記、何をいつするのか

新築の登記の基本|表題登記と保存登記、何をいつするのか 手続き・住んでから

家が完成に近づくと、「登記をしてください」という話が出てきます。ところが、表題登記、保存登記、抵当権設定登記と、似た名前が並び、誰が何をするのか分かりにくい手続きです。

この記事では、新築の登記の基本を、法務局・法務省などの公的な情報で整理します。個別の税や手続きの判断は、司法書士・土地家屋調査士・金融機関などの専門家や窓口に確認してください。

結論:新築では「表題登記」と「所有権の保存の登記」をする

法務局の案内では、建物を新築した場合、次の登記をする必要があるとされています。

  1. 表題登記
  2. 所有権の保存の登記

あわせて、銀行等から融資を受けた場合は、(根)抵当権の設定の登記が必要となる場合があると示されています。つまり、住宅ローンを使う家づくりでは、複数の登記が重なることがあります。

表題登記とは何か

法務省の「不動産登記のABC」では、登記簿の表題部には、建物の所在、地番、家屋番号、種類、構造、床面積などが記録されると説明されています。表題部にする登記は「表示に関する登記」と呼ばれます。

つまり表題登記は、「どこに、どんな建物が建ったか」を登記簿に載せる最初の手続きです。法務局の案内では、表題登記には図面の作成が必要になり、土地家屋調査士に登記の申請を依頼できるとされています。

申請の期限

法務省の資料(登記の申請は誰がしなければならないのか)には、不動産の表示に関する一定の種類の登記は、所有者等に申請義務が課せられているとあります。例として、建物を新築した場合には、所有者は1か月以内に建物の表題登記を申請しなければならない、と書かれています。

完成してから慌てないよう、引き渡しの時期から逆算して、依頼先と段取りを早めに決めましょう。期限の起算点など細かい扱いは、法務局や土地家屋調査士に確認してください。

所有権の保存の登記とは何か

所有権の保存の登記は、権利部(甲区)に、その建物の所有者を最初に記録する登記です。法務省の資料では、甲区には所有権移転登記などが記録されると説明されています。

法務省の「不動産登記のABC」には、不動産の権利は登記を備えてはじめて誰に対してもその存在を主張できる、という趣旨の説明があります。融資を受ける場合は、抵当権の設定の登記が必要となる場合があるため、登記の時期や順番は金融機関に確認が必要です。

登録免許税の軽減(期限に注意)

国税庁の「お知らせ」には、住宅用家屋の所有権の保存登記について、次の内容が書かれています。

  • 登録免許税の税率は、本則0.4%が、軽減措置により0.15%
  • 適用期限は令和9年3月31日(令和8年度の税制改正では、この措置は延長の対象ではなく、期限は変わらないと記載)
  • 申請書に、住宅用家屋の所在地の市区町村長の証明書(床面積50平方メートル以上であること等の一定の要件を満たす旨の証明)の添付が必要
  • 新築または取得後1年以内に登記を受けること

制度は年度で変わります。新築の時期によって取り扱いが異なる可能性があるため、最新の内容と、自分の家が要件に当てはまるかは、国税庁・法務局の公式ページと、依頼する司法書士に確認してください。

登記の流れを、時系列で整理する

公的な情報で確認できた事項を、順番に並べると次のようになります。具体的な日程は、会社・調査士・金融機関と相談して決めてください。

  1. 建物が新築される(完成)
  2. 所有者が、1か月以内に建物の表題登記を申請する(図面の作成が必要。土地家屋調査士に依頼できる)
  3. 所有権の保存の登記を申請する(軽減措置を使う場合は、市区町村長の証明書を添付)
  4. 融資を受けた場合は、(根)抵当権の設定の登記が必要となる場合がある
  5. 現在の所有者の住所の変更の登記が必要となる場合がある(法務局の案内に記載あり)

2と3の順番は、法務局のページに番号順で並んでいます。表題登記が先、というのが基本の理解です。ただし、同時期にまとめて進められるのか、金融機関の実行日とどう合わせるのかは、個別の案件で異なります。

契約前後に確認しておきたいこと

登記は、建物の工事が終わる直前になってから動くと、期限に間に合わない場合があります。早めに次の点を確認しておくと、慌てずにすみます。

  • 登記の費用が、建築の契約に含まれているのか、別途なのか
  • 土地家屋調査士や司法書士を、会社が紹介するのか、自分で探すのか
  • 金融機関が、抵当権設定のために指定している書類や時期はあるか
  • 登録免許税の軽減に必要な、市区町村長の証明書を、いつ・どこで取得するのか
  • 引き渡しの時期と、1か月以内の表題登記の期限が、無理なく両立するか

誰に頼むのか(ケース別)

  • 表題登記:法務局の案内では、土地家屋調査士に申請を依頼できます
  • 保存登記・抵当権設定登記:依頼先は、金融機関や契約している会社の案内を確認してください。法務局のページには、申請手続の案内が用意されています
  • 自分で申請する:可能かどうか、必要書類は何かは、法務局の窓口で確認してください

登記にかかる費用(報酬・税金)は、依頼先によって異なります。見積もりの項目に入っているかは、見積もりに入っていない費用で確認してください。

よくある質問

Q. 登記しないとどうなりますか。
A. 表題登記には申請義務があります。また、法務省は、不動産の権利は登記を備えてはじめて誰に対してもその存在を主張できる、と説明しています。申請を怠った場合の扱いは、今回、公式情報で確認できなかったため、法務局に確認してください。

Q. 住宅ローンとの関係は。
A. 融資を受けた場合は、(根)抵当権の設定の登記が必要となる場合があると法務局は案内しています。いつ、誰が行うかは金融機関と調整してください(ローンの基本は住宅ローンの基本)。

Q. 登記後に税金は関わりますか。
A. 登記とは別に、家屋への固定資産税などの課税があります。今回は課税の仕組みを確認していないため、詳しくは固定資産税の基本と自治体の案内を参照してください。

チェックリスト

  • ☐ 表題登記の依頼先(土地家屋調査士)と、完了の目安時期を確認した
  • ☐ 保存登記・抵当権設定登記の依頼先と、費用の見積もりを確認した
  • ☐ 登録免許税の軽減の要件と、必要な証明書を確認した
  • ☐ 金融機関から指定されている登記の期限を確認した
  • ☐ 登記にかかる費用が、予算に入っている

まとめ

  • 新築では、表題登記と所有権の保存の登記が必要。融資を受けると抵当権の設定登記も加わる場合がある
  • 表題登記は、新築から1か月以内の申請が求められている
  • 保存登記の登録免許税には軽減措置があり、現時点の案内では適用期限は令和9年3月31日
  • 手続きと費用は、土地家屋調査士・司法書士・金融機関に確認する

次の一歩

  1. 契約した会社に、登記の依頼先と費用の扱いを確認する
  2. 金融機関に、抵当権設定のスケジュールを確認する(住宅ローン減税の手続きも参考に)
  3. 費用を予算に入れる

出典

確認日はすべて 2026-10-22 です。

制度は変わることがあります。最新の内容は、各公式ページと専門家に確認してください。

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